昨夜は都内へ。一時期よりは人けを感じたが、それでも少ない。

久しぶりの人に会い、触れ合った。

たったそれだけのことなのに、心があたたかくなる。

帰り道、また別の人のもとへ。

たまりきった膿を出すように、笑顔が溢れた。

たったそれだけのことなのに。

今日のしらべは、PEARL CENTER&Kan Sano「短夜」

楽しい夜は、すべてに終わりが来ることを教えてくれる。

終わるのが名残惜しいから。

終わり方次第で、次の景色が変わる。

終わらないものは、人生でいくつあるのだろう。

終わらないものを、同時にいくつ抱えられるのだろう。

抱えきれる量の大きさを、器と呼ぶのかもしれない。

小鉢みたいに小さく、深さのないお皿。

載せたものが転がり落ちないよう、両手で持つ。

*   *   *

触れれば怪我をするかもしれないとして、

それでも触れたいと思えるかどうかは、

言うならば心の踏み絵なんだろう。

いつでも自分に選択肢があるわけじゃない。

お互いが小さな刃を振り回しているうちは

きっと触れなくても怪我をしてしまう。

触れたいと、思えるほどに、無防備なのだろうか。

より一層、秋めいていく空。

今年の夏は短い。